〈コスパ最強〉鉄のフライパンのメリットと使い方

鉄のフライパンを使い始めて4年ほど経ちました。

重くて使いづらい、お手入れが手間、こびりつきやすいなど、ちょっと手を出しにくいイメージもある鉄のフライパン。丁寧な暮らしを想像しがちですが、一度買ってしまえば、一生使えて買い替え不要。少々手荒に使っても全然大丈夫なタフさ。ズボラにこそ向いた調理器具だと思います。

鉄のフライパンを日常使いしている私が伝えたい鉄のフライパンを使うメリット、お手入れの方法、おすすめのフライパンについて紹介します。

鉄のフライパンを使うメリット

上級者向けと思われがちな鉄のフライパン。正しい使い方をすれば、扱いもお手入れも簡単で、料理もワンランク美味しく作れますよ。また半永久的に使えるので、もうフライパンの買い替え時に悩む必要もなくなります。

料理が美味しくなる

鉄のフライパンはテフロン加工のフライパンに比べ、熱を蓄えることが得意。しっかりと熱した鉄のフライパンは温度が下がりにくく、短時間での調理が可能です。

高温短時間でサッと作ると美味しいのが野菜炒めやチャーハン。野菜炒めは水が出にくくシャキシャキに、チャーハンはパラパラに仕上がります。特にモヤシ炒めが美味しく作れてびっくり。

また、鉄のフライパンは強火OKなので、美味しそうな焼き目をつけることも得意です。

ステーキなどのお肉や餃子を焼いたときにもパリッと美味しく焼き目を付けることができます。テフロン加工のフライパンは食材がくっつかない半面、強火NGなので鉄のフライパンのようにパリっとしたキレイな焼き目を付けるのが難しいのです。

鉄分を補給できる

鉄のフライパンを使うと、自然と料理に鉄分が含まれます。

女性は特に鉄分が不足しがちといわれています。毎日の料理で簡単に、しかも意識しなくとも鉄分が採れるのは鉄のフライパンを使うメリット。サプリを毎月買うよりもコスパがいいと思います。

買い替えの必要がない

私が鉄のフライパンを買うことにした一番のきっかけはコレでした。買い替えの必要がないこと。

テフロン加工のフライパンを使っていた時には、2年ほどで買い替えをしていました。加工が取れてくると食材がくっついてしまいますから、新しく買い替えなくてはなりません。いくら高価な表面加工のフライパンを買おうとも、いずれ加工はとれるので数年での買い替えは必須です。

対して鉄のフライパンは、正しく使えば半永久的に使うことができます。一度鉄のフライパンを買ってしまえば、フライパンを買い替える必要がなくなり、フライパンを選ぶ時間とお金がまるっと浮きます。テフロン加工のフライパンに比べると鉄のフライパンのほうが少々高いですが、もう二度と買い直さなくていいと思えばむしろ安い買い物です。

また、鉄のフライパンは使い込むほどに使いやすく焦げ付きにくいフライパンに育っていきます。自分で育てたフライパンは愛着が湧きますよ。

鉄製のターナーやトングも使用OK

テフロン加工のフライパンでは、表面のコートが落ちないように傷のつきやすい鉄製のターナー(フライ返し)やトングの使用は厳禁です。

対して、鉄のフライパンは表面に傷がつくことを恐れる必要がありません。気にせず鉄製の調理器具もガシガシと使って大丈夫です。

焼くだけじゃない。揚げ物も煮物も鉄のフライパンにお任せ

「焼く」はもちろん、ちょっとした揚げ物や煮物もできちゃう鉄のフライパン。

高温に強く、コーティングが剥げてしまう心配がないので、ちょっとした揚げ物は揚げ焼きにすることで対応できます。

また、我が家では肉じゃがなどの煮物もフライパンで作っています。底が広いので短時間でしっかり味が染みてくれます。煮物をすると油の膜が少し落ちてしまうのですが、また油を使って料理をしていくうちに回復していくので問題ありません。

鉄のフライパンのお手入れ

鉄のフライパンのお手入れは実は難しくありません。
いくつかのポイントを守れば、半永久的に使うことができます。

使い始めは油慣らしを

鉄のフライパンは買ってすぐに使えるわけではありません。油慣らしという作業を行う必要があります。

と言っても大変な作業ではありません。多めの油を入れて弱火で熱するだけ。フライパンに油をなじませることでくっつきにくくなります。

ただし、正直なところ初回の油慣らしをしただけでは、鉄のフライパンは残念ながらくっつきます。しばらくの間は根気よくフライパンを育てましょう。

最初のうちはくっつきやすいチャーハンや餃子、薄切りの肉、卵焼きなどは焼かないほうがいいかもしれません。テフロン加工のフライパンを併用して、焦げ付きにくいものから慣らしていくのがおすすめです。

使う時にはよく温めてから

鉄のフライパンを使う時にはよく温めてから油をひきます。

食材を入れる前にしっかり熱しておかないとフライパンに食材がくっつく原因になります。熱した後にいれる油は多めにするとさらにくっつきにくいです。

洗う時には洗剤NG

鉄のフライパンは洗剤を使って洗ってはいけません。

温かいうちにたわしなどを使い、お湯でササっと洗います。くっついてしまったら、ゴシゴシとたわしでこすってしまって大丈夫。傷を恐れなくていいので気楽です。

洗剤を使って洗ってしまうとせっかくフライパンに馴染んだ油が落ちてしまいます。最初は洗剤を使わないことに違和感がありましたが、慣れてしまえばなんてことありません。

また、洗った後は完全に乾くまで火にかけておくのも忘れずに。水分が残っているとサビの原因になります。

愛用は「山田工業所の鉄打出フライパン」

私が使っている鉄のフライパンは「山田工業所の鉄打出フライパン」

プレス機で作られているのではなく、一つ一つハンマー(機械)で叩いて作られています。叩かれることによって鉄の分子が細かくなり、とても丈夫になるとのこと。

サイズや板厚の違いでいくつか種類があるのですが、私が持っているのは板厚2.3㎜の26㎝サイズです。


3~4人家族のフライパンのサイズ選びの目安は26㎝~28㎝だそう。もともと持っていたフライパンが26㎝だったので、26㎝を選びました。4人家族でちょうどいいサイズ感です。

小さすぎると使い道が限られるし、大きすぎると重くて使いにくいので、26㎝くらいが我が家にはベストと判断しましたが、良い選択だったと思います。

板厚は厚いものはじっくり焼く餃子やステーキなどの料理に適しており、薄いものはチャーハンや野菜炒めなどのサッとあおる料理に向いています。

どの料理にも一つのフライパンを使いたかったので、中間の厚さにしました。どの料理にも使いやすく美味しく作れます。重さは1.5㎏となかなかのものですが、慣れてしまえば問題ないです。家庭のガスコンロの火力でフライパンを激しく振ることもないと思いますので。

すべて鉄でできており、持ち手が木じゃないというところも長持ちするという点ではメリットです。鉄なので少し熱が伝わりますが、持てないほどではありません。熱くなってしまったら布巾のようなもので持っています。

お値段は5000円ちょっと。お値段は安くはないですが、半永久的に使えることを考えるとコストパフォーマンス抜群だと思います。買い替えによるフライパン選びから解放されて、美味しい料理を作ることができる鉄のフライパン。4年たった今でも大満足の買ってよかった買い物でした。


↑小さい鉄のフライパンもお弁当用にしたり、ウインナーや目玉焼きを焼いたり、アヒージョなどのおつまみ作りにもよさそうです。